本 "デトロイト美術館の奇跡"

9月23日 (土曜)

きょう、原田マハ著の"デトロイト美術館の奇跡" (新潮社)を読みました。

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表紙の写真はセザンヌの"画家の夫人"です。

20世紀初頭から自動車産業が栄え、フォード、ゼネラルモータース(GM)、クライスラーのBIG3の本社がある街です。愛称がモータウンです。人口も自動車産業が大きくなるにつれて増えていき、1900年頃は約29万人だったのが1950年には185万人に達しました。しかし、ここをピークにして、次第に人口が減っていきます。自動車産業がデトロイトだけでなく、周辺の都市へ拡散していき、安価な黒人労働者が増えたかわりに、白人労働者が出て行くという構図が始まりました。その後、中心部にある大規模商業施設が縮小、閉店になるなど、中心部の空洞化が出てきました。道路が整備されるにつれて、郊外に大規模商業施設ができる、ということでさらに拡散していきました。21世紀になると、さらに自動車産業も日本、ドイツなどとの国際競争時代に入って、時流に乗れなかったアメリカの自動車産業は衰退していきます。デトロイト市の財政も悪化の一途をたどり、ついに、2013年に財政破綻してしまいました。人口は2016年には67万人くらいまでなってしまいました。

デトロイトを中心とするかつての繁栄を誇った五大湖周辺の州(ミシガン州・オハイオ州・ウィスコンシン州・ペンシルベニア州など)は今や、"RUST (さび付いた) BELT"と言われるようになりました。2016年のアメリカ大統領選挙では、トランプ大統領候補が"I will make America great again !"と繰り返し言ってしました。これが効いてこの地域ではトランプ大統領候補が圧倒的支持を集め、大統領に当選しました。

この本は2013年7月に財政破綻したデトロイト市にあるデトロイト美術館が危機に直面して、いかして美術館閉鎖を免れたかを書いています。この時のデトロイト市の負債総額はおよそ180億ドルでした。
市が直面した大きな問題のひとつが年金の支払い(警察、消防職員年金と一般職員年金の2つ)を続けられかどうかということでした。必要な資金は31億ドルでした。デトロイト市が一番早く高額の資金を調達する方法は、デトロイト美術館が持っている美術品を売ってしまうという方法です。この方法を実行しましょう、とする声が一番強かったのです。
ところが、市の担当者たちが出した方法は年金制度も維持する、デトロイト美術館もそのまま存続させるために寄付を募るという方法でした。デトロイト美術館の芸術作品を守るために寄付を募り、その資金は美術館の費用と年金支給の2つためだけに限定的に使うというものです。これが発表されると9つの財団から多額の寄付があり、自動車企業の財団からも多額の寄付があり、年金の支払いもデトロイト美術館の存続も目途がたつようになりました。

2016年7月9日から10月25日まで、大阪市立美術館で"デトロイト美術館展"があり、私も見に行きました。
この時の特別展のホームページです。
http://www.osaka-art-museum.jp/sp_evt/detroit#cnt-1

この本は100ページ程度とそんなにページ数も多くなく、気軽に読めました。

尾瀬 - 山小屋三代の記

9月17日 (日曜)

7月の尾瀬に行きました。その時、泊まった山小屋のひとつが尾瀬沼のそばにある長蔵小屋です。帰ってきてから、長蔵小屋のホームページを見ていると読書案内というコーナーがあり、長蔵小屋の三代にわたる歴史をまとめた本が紹介されていました。

↓ 長蔵小屋のホームページ
http://chozogoya.com/

それで、近くの図書館から借りて読んでみました。著者は後藤 充、岩波新書 1984年発行です。
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長蔵小屋を建てた初代、平野 長蔵(1870- 1930)、二代目、平野 長英(1903-1988)、 三代目 平野 長靖(1935-1971)の期間について書かれてあります。1909年に今建っている場所ではなく、沼尻に最初の長蔵小屋が建てられました。

この本の中では自然保護と開発について多くが語られています。最初は尾瀬にある豊な水資源を利用して水力発電をする、という計画でした。尾瀬ヶ原をダムにして発電所を作る計画があり、平野 長蔵さんを中心として反対運動を続けたそうです。

二代目の平野 長英さんは、今の場所(尾瀬沼ビジターセンター近く)に移転することにして新しい長蔵小屋を建てました。1934年のことです。私が泊まったのはこの時に立てられたものです。

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三代目の平野 長靖は尾瀬に自動車が通れるような道路を作るという計画に反対しました。大清水から三平峠までの車道建設計画がありました。この計画は平野 長靖さんらの反対運動が実を結び、建設中止になりました。私は三平峠まで歩いて登って尾瀬沼に向かいました。この登山道は幅1mあるかないかくらいの道でした。ここに自動車が通れる道路を作るとなると、相当な量の木々を伐採することになったでしょう。

このように三代にわたって尾瀬の自然を守ってきたから私も今年7月、尾瀬の自然に触れられたのですね。
私が7月に尾瀬に行ったのは14-17日です。お時間があればこの4日間のブログもご覧ください。

トゥーランガリラ交響曲

9月16日 (土曜)

きょうから三連休です。でも、三連休に台風18号が列島縦断する予報です。きょうは大阪は雨、風ともそんなに強くないのですが、あすは大荒れかもしれません。

午後3時から兵庫県立芸術文化センターでメシアン作曲の "トゥーランガリラ交響曲"のコンサートです。指揮は佐渡 裕、管弦楽は兵庫芸術文化センター管弦楽団です。

第99回定期演奏会です。
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2、3日前にこの曲のCDを久しぶりに聞きました。私が持っているのはリッカルド シャイー指揮のロイヤル コンセルトヘボー オーケストラです。
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演奏が始まる前に佐渡 裕さんからお話がありました。まずは台風の話から始まりました。定期演奏会はいつも金、土、日の三日間行われています。あすの日曜日はどうなるか心配だ、とおっしゃっていました。こればかりはどうにもならない、とも付け加えられました。
眠くなる要素がたくさん入っていますから、眠くなったら、そのまま寝ていいです、とお話しされると会場が笑いにつつまれました。
私も演奏中、目を閉じて聞いている時間が長かったように思います。(^ ^;)

その後、この曲を演奏するに欠かせないオンド マルトノ奏者の原田 節さんをご登場させてお二人でトークをされました。オンド マルトノは電気によって音を出す楽器です。私も実際に見たのは初めてでした。1928年にフランス人モーリス マルトノが開発しました。

この曲がコンサートで取り上げられることはめったにありません。何と言ってもオンド マルトノ奏者が極めて少ないので、この奏者がいないことにはどうにもなりませんから。原田 節さんはオンド マルトノの日本の第一人者で、世界的にご活躍されている方です。

メシアン (フランス)がこの曲を作曲したのは第二次世界大戦が終わって間もない1948年です。全10楽章、演奏時間1時間20分くらいの大曲です。オーケストラのコンサートでは2、3曲演奏されることが多いのですが、きょうはこの1曲だけです。

メシアンは鳥が大好きだそうです。1962年の初めて来日した時、軽井沢を訪れ、鳥たちの歌声を聞いたそうです。メシアンはこの来日の時、奈良や宮島にも行って、7曲からなるピアノとオーケストラの作品を作曲しました。その曲の中にある"軽井沢の鳥たち"ではウグイスの鳴き声が出てきます。

トゥーランガリラとはサンスクリット語です。トゥーランガとは"走り、流れる時間"であり、"リラ"は"遊ぶ、演奏、愛"などの意味です。ですから、トゥーランガリラとは"愛の歌、愛の賛歌"ということだそうです。

↓ こちらは第5楽章のyoutubeです。
https://www.youtube.com/watch?v=AGbAYS1Jwgg

京都府立植物園と京都御苑

9月4日 (日曜)

きょうは久しぶりに京都に行ってきました。京都府立植物園と京都御苑です。
最初に行ったのは府立植物園です。開園9時のところ、9時半くらいに到着しました。地下鉄北山駅が最寄駅です。
暑いといってももう汗をかくというほどの暑さではありません。

入園料200円を支払って入りました。

タイタンビカスが入ってすぐのところで大きい花を咲かせていました。直径20cmくらいありそうです。
タイタンビカス
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タイタンビカス
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こちらはモミジアオイです。
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ここから奥に歩いていくと、カジノキの実がなっていました。古代から神に捧げる 神木として尊ばれていました。和紙の原料にもなっています。
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さらに奥に歩いていくと、カンナの花壇がありました。
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以前はカンナは数多く見たような気がしますが、最近、あまり栽培されていないのか見る機会が減ったように思います。


さらに園内通路を歩いていると、ミツバハマゴウが咲いていました。
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府立植物園には池があり、ここにはカワセミがいるので、カワセミ狙いだけで来ている人もいます。
私も何人か陣取っている場所に行って、写真を撮りました。
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池の対岸から撮っています。距離30mくらいあるので、残念ながら、ちょっと鮮明さに欠けます。

こちらは近くにいたアオサギです。
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距離2mくらいです。鮮明に撮れています。

池からまた歩いていくと、シオンが咲いていました。漢字で書くと紫苑です。こう漢字で書くと高貴な花の雰囲気が出ます。
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自生している数が少なく、絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)に指定されています。

ダンゴギクです。色鮮やかです。
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オオケタデ
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チョウマメ
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リコリス
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ヒガンバナに似ています。ヒガンバナ属 (lycoris) - ヒガンバナ科の植物です。似ているはずです。

ツンベルギア バッティスコンベイ
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ユキミバナ
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カリガネソウ
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タムラソウ
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オトコエシ
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クレマチス
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木々が多いところにくるとセンダイムシクイが枝に止まっていました。
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4月頃はウグイスと一緒に元気に鳴いていますが、秋はぜんぜん鳴きません。

こちらはヤマガラです。
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2時くらいになってここを出て京都御苑に行ってみることにしました。地下鉄に乗って、今出川駅で降りました。
京都御苑も街の中心部にありながら、緑が多いので野鳥が多くやってきます。
その野鳥のためのバードパスという水飲み場があるので、そこに行ってみました。すでに5、6人来ていました。野鳥がきていないので、お話をしていました。しばらくするとエゾムシクイがやってきました。

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センダイムシクイと似ています。

また、歩いて違うポイントに行ってみました。池がある場所です。ここにも2、3人来ていました。
歩き疲れてのでベンチですわって待っていました。様子をじっくり見ている人がカワセミがいる、と言ったので池の方を見てみると、近くにいました。
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距離7、8mです。府立植物園のカワセミと違って、鮮明に撮れました。♪

もう十分と思って大阪に帰りました。

映画 "バレエ関ヶ原" と キエフ クラシック バレエ

9月9日 (土曜)

午前中、映画 "関ヶ原" を見てきました。原作は司馬遼太郎です。映画は石田光成が豊臣秀吉に召抱えられる有名エピソードも最初の方に描かれていました。秀吉がたまたま、石田光成が少年の頃にいた場所に立ち寄って、お茶を飲みたい、と言ったところ、最初のいっぱいは飲みやすい温度で、湯のみにいっぱい、次はちょっと熱めで、湯のみの半分くらい、最後は沸騰した直後の熱々のお茶を少々ついで秀吉に持っていったというお話です。これが気に入って秀吉が石田光成を召抱え、その後、石田光成は秀吉が亡くなった後も、ご恩を忘れずに"義"の人となって、"不義"の徳川家康を倒すために立ち上がるため、一大決戦をするに至った---、という流れでした。最終的に徳川家康は元々の家臣に、豊臣恩顧の大名も一人一人切り崩して自分の味方に引き入れて関ヶ原の戦いの準備を着々と進めて勝利に終わりました。

私は2015年7月25日に実際の関ヶ原に行き、レンタル自転車で見て回ったことがあります。きょうはその時のことを思い出しながら見ていました。
2015年7月25日のブログをご覧になれば、写真を出しています。

午後は大阪府高槻市に行って、キエフ クラシック バレエを見てきました。総勢50人の公演です。7月から日本公演のツアーが始まり全国縦断と言ってもいいくらい公演回数が多いです。たぶん、今年来日公演をするオペラ劇場、オーケストラ、バレエ団の中でダントツの公演回数でしょう。

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12時と3時の2回公演で、私は3時の回に行きました。満席に近い状態でした。チャイコフスキーの三大バレエの中から名場面集です。
まだまだ暑い9月初めなのに、ウクライナの妖精の方々の美しく、かわいいバレエを堪能できました。近くにいた小学生くらいの女の子も目を輝かせて楽しそうでした。先日の森 麻季様も素敵なステージでしたが、それに勝るとも劣らないステージでした。

いくつかyoutubeからご紹介します。
白鳥の湖から
https://www.youtube.com/watch?v=Y7uXPEV2DS0

眠れる森の美女から
https://www.youtube.com/watch?v=gKvTx0RNcDY

くるみ割り人形から
https://www.youtube.com/watch?v=UYaIQNjAX_8

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Tabinori

Author:Tabinori
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